マウスが鬱になっちゃった

湿気と一緒に暑さが込められた、空気が重い。
2019年6月頃、異変。

この頃、ぽぽくんは、ととくん(故)ここくん、ももくん(故)と4匹で集団生活をしていました。
この4匹は、とっても穏やか集団で、争うところなし。マウス特有?すっとんだ行動もなし。きっと超優秀?なマウス達に違いない、裏返せば、野生は無理ということで、と思っていました。

6月下旬頃・・・
え?どうしたの?ぽぽくん・・・

おやつをせがみにくる3匹とはあきらかに違う雰囲気を漂わせながら、やっとおやつをもらって両手でもってもぐもぐ。。。食べ終わると隅の方へ移動してお尻をぺたんとお家の床につけて、動きません。そのまま目を閉じました。

1時間後・・動かない・・2時間後・・動いた?・・とばして、5時間後・・ちょっと移動していた。

どういうこと?普段からのんびりなぽぽくんですが、さすがになにかある。

そこで、ぽぽくんがどれだけ移動しているのか観察を始めました。

2. 動いていない
試しにお部屋よりかなり広い箱に入れてその中をお散歩してもらいました。ぽぽくんにとっては初めての場所で、どんなところなの?不安もあり好奇心もあり、確認しようと探索を始めるはずです。
ところが、ぽぽくんはのそのそと隅にそって歩いただけで、しばらくすると隅の一か所にじっとしてしまいました。そのまま30分。停止。

3. 目が虚ろ
おやつの時、マウス達は、マウソックをまっすぐ見て角膜がつやつやぴかぴか。うれしいことがあると眼は輝くんだなーとマウソックはおやつのたびに思います。

でも、この頃ぽぽくんは、おやつをもらうとき目が虚ろでした。目を半分くらいあけていましたが、マウソックと焦点がまったくあっていないことがはっきりわかりました。おやつもやっともらって、すごくゆっくり食べていました。

4. 原因
マウスは、実は順位というものがあります。社会的順位といいますが、仲良く暮らしていると思っていたのは実はマウソックだけ。同居当初は同列順位だったのかもしれません。そのうちに、他のマウスがぽぽくんよりちょっと活動的だったり、攻撃をしかけることができたり、を繰り返していくうちにだんだんと順位ができあがってくるようです。それは、ぽぽくんの毛からはっきりわかりました。

脱毛。

鬚がなくなり、少しずつ鼻の周りの毛がなくなり、眼の周りの毛が薄くなりました。その頃はまだマウスらしい動きはありましたが、決定的だったのは、何度も飛び蹴りされたり、体の上にのっかられたり、食べているおやつを奪われたり・・・しきりに3匹から眼の周りを舐められていてもじっとしてなにも抵抗をしないぽぽくんの姿を初めて確認しました。

舐められているのは、マウスにとって殴られているのと一緒なのではないか・・・それでも抵抗しないなんて・・・

ぽぽくん、鬱になっちゃった・・・

5. 救助
じっとしているぽぽくんをそっと抱きかかえようとしたら、ちょっと目を開いて、マウソックを見ました。

なにもしないよ。気づくのが遅くなってごめんね。よくがんばったね。これからはゆっくり過ごそう。

ぽぽくんの体がちょっと冷えていました。体温低下は致命的です。マウソックはすばやくカイロの上にふかふかのタオルをのせてぽぽくんを包みました。じっとしているぽぽくん。
注射筒に入れた温かい小動物用ミルクをぽぽくんの口元にもっていくと少し臭いをかいで、一滴、

ごくん。おいしー!眼がちょっとだけキラーん!

マウソックは、ちょっとほっと。
しばらく温めてから、準備した一匹部屋に入るぽぽくん。ぽぽくんはお部屋にはいると、少しだけ探索をしてから隅に移動して眼を閉じました。

ゆっくり直していこうね。あ、りんごあるよ。食べる?
寝ています。(ぽぽくんの声)

【次回】
ぽぽくんが元気になるまで

お知らせ
「【次回】ぽぽくんが元気になるまで」をお話しする前に【余談-マウソックの大きな声で独り言 第1回】をお話しします。本題とは違うマウソックの余談もどうぞよろしくお願い致します。